ここ数日黄砂が大量に飛来し、外干しの洗濯や呼吸器への注意喚起のニュースが流れてきています。
昨日辺りから、私が住んでいるところも黄砂が空に漂い、景色全体がぼんやりしています。
https://www.env.go.jp/air/kousa/dss_01.html
黄砂は、中国内陸部のゴビ砂漠やタクラマカン砂漠、黄土高原などの乾燥地帯の土砂が風に巻き上げられ大気中に漂い、それが偏西風に乗って中国本土を経て日本周辺まで飛来する現象で、かつては春を告げる風物詩として肯定的とまでは言えないまでも、季節のニュースとして取り上げられるようなものだったように思います。
そして、黄土高原というと、個人的に坂本龍一の黄土高原という曲が頭の中でループします。
この曲を知ったのはごく最近で、2年前に亡くなったときに、ラジオで追悼として坂本龍一の楽曲を流していたときに聴いたのが最初だったりします。
「黄土高原」は1986年4月にリリースされたアルバム「未来派野郎」の2曲目に収録されており、静かなイントロからはじまり、エレピの跳ねるような音の主旋律が、中国内陸の広々とした風景を思い起こしてくれるようなスケール感のある曲で、今も時々YouTubeで聴いていたりします。
さて、それから40年近い時が過ぎ、現在の黄土高原をはじめとした中国内陸の乾燥地帯は、過剰な放牧や土地利用の変化によって土砂の露出が増えたことで、黄砂の勢いが強く、また頻度も上がり、中国本土でも問題が生じるほどにまでなっているとも言われています。
たしかに最近の黄砂のニュースは季節の出来事というより、花粉症と併さって健康被害に注意などと仰々しく、あたかも侵略性の現象であるかのような扱いになっています。
そして黄砂には中国の汚染物質が付着しているというような話がやたらとTwitterでは流れてきて、中国へのゼノフォビアを増幅するような風潮すら感じてしまうところです。
もちろんそれ自体は可能性としてはあるとはいえ、それだけで健康被害が生じるなのかは疑問だし、そもそも日本でも時々強風で砂塵が舞っていることもあり、それとどれだけ違いがあるのかとも思ってしまうだけに、安易に他国に向けて敵意を向けることが果たして意味のあることなのかと考えてしまうそんな数日です。
たしかに黄砂自体は歓迎するような現象ではないにせよ、異国の地の塵が日本にまで飛んできて、それが当地に降り立ちそこでの土と同化するということに多少なりとも浪漫を感じてしまうのは私だけでしょうか……。
今日は疲れてるから取り留めのないことばかり考えてしまう……。
2025年03月26日
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