2024年04月02日

CDはプレスで音が変わる

CDはデジタルの媒体だし、同じCDなら同じ音が出るものだと思っていましたが、どうやらそういうわけでもないようで、それを、日本で一番売れたCDである宇多田ヒカルのアルバム「First Love」で検証した執念の賜物とも言える記事がAV Watchで昨日と今日で前後編としてアップされていました。
宇多田ヒカル「First Love」都市伝説は実在した! CDはプレスで音が変わる - AV Watch
https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/1580120.html
なぜCDはプレスで音が変わるのか? キーパーソンに突撃取材~ヒカル伝説完結編 - AV Watch
https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/1580456.html


前篇は、宇多田ヒカルのFirst Loveのプレス工場の違い(IFPI SIDコードで判別)をひたすら収集し、各プレス工場の聴き比べの結果実際に音に違いが生じたというレポート。
後編はCDのプレス工場に勤務していた方と、マスタリングエンジニアの前田康二さんのインタビューという構成になっていて、どちらも非常に読み応えがあり、CDの奥深さについて改めて知ることができたのと、自分は何も知らなかったんだなぁということに改めて気付かされました。
ということで、一枚手持ちのCDのコードを見てみることにしました。
VIDL-10829A.jpg
ラジメーション「勇者指令ダグオン」の主題歌CDです(VIDL-10829 1996/11/21発売)
CDの内側に刻印されているIFPI L232というのがSIDコード(Mastering SIDコード)です。
VIDL-10829B.jpg

更に内側にはIFPI 4021と刻まれています。こちらはMould SIDコードと呼ばれています。
Mastering SID:L232
Mould SID:4021
Mastering SIDのL231~250はビクターの所有するレーザービームレコーダー(ガラス原盤を作る(カッティング)ために感光剤を塗ったガラス原盤にレーザーを当てピットを作る機械:LBR)に割り当てられています。
Mould SIDは上2ケタ+下2ケタの数字で構成されており、上の40がビクターの識別コードとなっており、下2ケタはメーカー(工場)側の任意で付けられる値になります。
なのでこのCDはビクターでカッティングし、ビクターの工場でプレスされたCDということになります。
ビクターからリリースされたCDなので、この結果は当然といえば当然とも言えますが、現在日本でCDをプレスできるのはメモリーテック、ソニー、ビクターの3社が大半を占めているようです。
レコード会社も時折再編がされますが、CDを作るメーカーはそれ以上に再編が進んでいますね。

今度他のCDも見て、どこでプレスされているのか調べてみようかなと思います。
posted by アネモネ at 22:59| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月03日

KIDA-7637 もしも私が天使だったら/館林見晴 with S://Bros

今日は3月3日、ひな祭りですが何かと記念日や誕生日になっていて、今日紹介するCDの楽曲を歌っているキャラクターも誕生日です。

今年30周年記念ライブを行うときめきメモリアルのキャラクターの一人である館林見晴です。

このキャラクターはこのゲームにおいては隠しキャラとして登場し、主人公に一目惚れをしているという設定でイベントなどのタイミングで何かと接触をしてくるものの、電話やデートをして関係を深める、所謂攻略対象のキャラクターではなく、その攻略対象のキャラから告白されなかった際(バッドエンド)の救済として告白されるという立ち回りのキャラクターです。声は菊池志穂が担当しています。

一途に主人公を想い続ける健気さからか、作中ではとても人気が高く、人気投票ではメインヒロインの藤崎詩織を差し置いて1位になるほどです。
そういうこともあってか、隠しキャラでありながらソロでシングルもリリースされ、それが今日紹介するCDです。

「もしも私が天使だったら」「無口な風」「ANGEL EYES」の3曲収録とシングルとしてはボリュームのある内容になっています。
いずれの楽曲も相手に想いを寄せる内容の歌詞の楽曲ですが、一曲目はキャラソンという感じのキュートなナンバー、二曲目はマイナー調で切なさを掻き立てるようなバラード、三曲目は爽快感あるアレンジのポップスと、それぞれに魅力的な楽曲揃いでどれがメインでもおかしくないような一枚になっています。
このCDの歌手表記は館林見晴with S://Bros(サセボブラザーズ)ですが、このサセボブラザーズ(SASEBO BROTHERS)は長崎県出身のYUMETOと横浜出身のBackyによる2人組で、ポップンミュージックの楽曲の製作も手掛けています。

KIDA-7637 1997/11/21発売
発売元:コナミ、販売元:キングレコード

1.もしも私が天使だったら
作詞:岸恭子、作曲:馬場一嘉、編曲:馬場一嘉&S://Bros
2.無口な風
作詞:大内正徳、作曲・編曲:地獄車中村
3.ANGEL EYES
作詞:国分友里恵、作曲:宮島律子、編曲:根岸貴幸

KIDA-7637.jpgKIDA-7637裏.jpg
posted by アネモネ at 21:57| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年08月16日

KIDA-180 林原めぐみ/question at me #8cmCD

ブログを書いている内に日付が変わってしまいましたが、8月15日は終戦の日でした。既に78年が経ち、1868年の明治維新から終戦までの期間(77年)より長い戦後の時間となりました。
当時を経験した人もどんどん減りつつあるのにつれて、ロシアのウクライナ侵略をきっかけに、世界は再び分断しつつあるようにも思います。
ロシアの一方的な侵略に分があると個人的には到底思えないのですが、ロシアにしてみればロシアとしての正義(大義名分)があるものでもあるのでしょう。
それぞれの立場で「正しさ」の軸足は異なるということが現実としてある中で、その衝突する正しさにどう折り合いをつけていくのか考え、そしてそれに対して武力で解決しようとする動きに対してノーを突きつけていくことを同時に行っていくことが大切なのかなと個人的には思います。

そんな今日紹介するCDは、正しさ(誤り)を一方的に決め付けることの葛藤を歌詞にした「question at me」です。
テレビ朝日で1999年に放送されていた特撮ドラマ「千年王国Ⅲ銃士 ヴァニーナイツ」のエンディングテーマとして起用されていた楽曲で、作詞と歌唱を林原めぐみさんが担当しています。
「本当は何が正しいの 間違ってるの 人は裁けない 誰もが迷っている」というサビの歌詞は、お互いの正義がぶつかり、正しさ(間違い)を安易に決めることができないという難しさを綴っているのではないかと思います。
はたから見れば一方的に断罪できるようなことでも、別の側面から見ると必ずしもそれだけではない理由がある、単純ではないからこそ、そこで対話をしてお互いの考えを解きほぐしていくことが大切なことであると気づかせてくれるような気がします。

私も近視眼的に物事を判断することが多いので気をつけないとな・・・

KIDA-180 1999/05/28発売
発売元・販売元:キングレコード
レーベル:スターチャイルド
1.question at me
作詞:MEGUMI、作曲:佐藤秀俊、編曲:五島翔
2.~それから~
作詞:MEGUMI、作曲:佐藤秀俊、編曲:五島翔
3.question at me(off vocal version)
4.~それから~(off vocal version)

KIDA-180.jpgKIDA-180裏.jpg
posted by アネモネ at 00:08| Comment(0) | 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする